2007年10月4日木曜日

マンション広告の見方

マンションの広告には重要な事が沢山書かれています。それも、めっちゃ小さな字で、それだけ重要な情報が沢山あるということなのですが、公園のメージ映像に目を奪われて夢のマンションライフだけを想像してしまうのです。
 広告には、マンションが、どんな所に建っているのかもちゃんと書いてあるのですよ。住宅が中心の地域なのか、小さな工場が混在した地域なのかも書いてあります。
 管理費や将来の修繕のための積立金なんかも調べておいて下さい。最初は安くてもステップ増額する場合もあります。また、修繕積立一時金制度が多くなっていますが、これは最初に一時金を積み立てておかないと、修繕積立金だけでは大規模修繕が困難であるためです。第一回目の大規模修繕は良いでしょうが、その後はどうするのでしょうかね!
長期修繕計画は25年以上が必要となっていますが、エレベーターの取り替えなどを考えると最低30年~35年の修繕計画は必要となります。35年後の将来予測は困難でしょうが、修繕計画は実態に合わせて変えていくものなのです。
10年後に子供が大きくなって教育費が増大する時期に、管理費などの負担が増加する事などは調べておかなければダメです。固定資産税なんかも書いてないので要注意です。ローン返済以外にも維持する費用が必要となるのです。
 また、近隣の地図や建物の配置図です。例えば、建築予定地の南側に空地があれば、将来建物が建つ可能性がありますよ。駐車場の構造や場所によっては、その部分に面している階は暗くなります。
(完成前なので、現在見えていない事を予測しておく必要があるのです。)
ゴミ捨て場がどこにあるのかによって、ゴミドラムの騒音の可能性もあります。エレベーターの位置によっても同様の事が言えます。ゴミドラムの設置された建物からの泥棒の侵入の可能性も充分に注意しないと、住んでから「しまった!」なんて事になります。
 建築士が自分の設計した超高層マンションの最上階に住んで、突風で洗濯物も干せず、窓も開けられなかったり、防犯のために閉めきってある1階エントランスが夏場はサウナ状態であったり、駐輪施設が老人・子供には使えない施設だったりと、自らが住んでみて、自分の設計の未熟さを知ったと言うことも有るのです。実際には専門家でも予想し得なかった事や広告では読み取れないものが沢山あります。
 また、標準装備された最新の人気設備の写真がずらりと並んでいたりします。しかし、仕方がないとは言え、あれば便利だけど、本当に必要なのかは疑問も残ります。また、その設備を維持するのに余分な費用が発生するものまで有ります。そんな費用については広告には書いて有りません、しかし、標準装備として無理矢理付いて来るのです。
 最後に、「第一期完売御礼・第二期好評分譲開始」などの表現にも注意してください。完売の言葉に踊らされて早く行かないと、無くなってしまうなんて思わないでください。供給を調整しているのです。『完売』という言葉で、売り易くしているのです。広告の変化にも注意してください、サービスや無料オプションが増えたりしたら、販売会社の思うように売れていないのかもしけませんね!